The Samurai Challengeとは
「The Samurai Challenge」は世界13カ国から約120名の参加者がご所有の愛車50台のクラシックカーを海外から輸送し、日本を九州から北海道の33都道府県を桜前線に沿って縦断した24日間の長期ツーリングでした。主催者は、英国ラリーラウンド社で、世界中で1から4週間のドライビングアドベンチャーを年に3本〜4本提供して来ました。The Samurai Challengeは日本で初めてラリーラウンド社が主催し、英国大使館とThe British Chamber of Commerce in Japanからの後援を得て実施した訪日クラシックカーツーリズムでした。
世界基準のクラシックカーツーリズムは
世界基準のクラシックカーツーリズムは、世界各国で開催されておりますが、その特徴は競技式のものからツーリングまで様々です。ラリーラウンド社が企画運営する旅の特徴は、参加者同士の交流と地域文化体験を大切にするツーリングでスタイルが異なります。競技式ラリーは長距離を走る事に重きを置くスタイルが多く助手席で地図を読む役目であるコ・ドライバーの妻達は訪問地を訪れても自由に旅を満喫できないスタイルに不満を漏らしていたそうです。その不満を解消したのが、ラリーラウンド社代表のLiz Wenman氏でした。各国の訪問地では、文化体験や地域の人々との交流を楽しみつつ、まだ見ぬ世界を愛車で冒険するゆっくりと洗練された新しい旅のスタイルをつくりました。
The Samurai Challenge と参加者
参加者は、各界企業最高責任者、名車デザイナー、プロゴルファーや芸能人等のセレブリティ、世界最高基準のクラシックカーラリー参加経験者で、本物や本質を見極める高い洞察力をもつ洗練されたワールドトラベラーでした。 ラリーラウンド社代表Liz Wenman氏は参加者の皆さまを次のように表現しています。
- Discerning Travelers
- Sophisticated Tourists
- Insightful Global Travelers
Samurai Challengeが出来上がるまで
ツーリングには道があります。33都道府県を結んだ道をデザインしたのは、ラリーラウンド社専属のイギリス人Rushforth氏とBayliss氏でした。お二人は、世界的に有名な各国ラリーの入賞や運営経験者で、1年前に日本を2度下見し、GPSを駆使して道を探索し、訪問地と滞在地の間を結び選定しました。入賞や運営経験者がデザインした道からは、同じ日本とは思えない「まだ見ぬ日本の美しさ」が表現されていました。そのルートには、世界各国を旅して来たワールドトラベラー達も満足するドライビングルートと景観が用意されました。
コースデザイナーのお二人のご紹介
Mr Peter Rushforth(ピーター・ラッシュフォース)
Route Designer & Clerk of the Course(ルートデザイナー&コース統括)
半世紀以上にわたり通算80人以上のパートナーとのラリーの経験を誇り、数々の大会で上位入賞。The Rallye Monte-Carlo Historique(2位)、The Firestone Rally(5位)、The Winter Trial(2002年3位)など。参加のみならず、多数の大会での役員として多岐にわたりあらゆる役割を務め、コース統括(もしくは副統括)としては50以上のイベントで活躍。2016年5月に来日してSamurai Challenge第一回のルート選定視察を行い、ルートデザインの面からツアー主催陣を支えた。
Mr John Bayliss (ジョン・ベイリス)
Deputy Clerk of the Course(コース副統括)
1992年にクラシックカーMGAとAustin Healeyを購入以来、世界各国で短・長期間の数々のラリーに出場し、イギリス・ヨーロッパでのラリー中7日以内のものに限っても出場は80を数える。北京パリラリー優勝者。キャリアを引退後はラリー運営役員としても活動の場を広げており、Peter Rushforthとは長年の付き合いがある。Samurai Challengeのルートデザインにおいては二度の視察のため来日し、車・コンピュータ・GPSなどの豊富な知識を駆使してPeterを支える不可欠な存在となった。
行程のご紹介
- Day1 ご到着とウェルカムデイナー
- Day2 受付とオリエンテーション
- Day3 福岡→阿蘇
- Day4 阿蘇→小倉 熊本地震桜寄付
- Day5 小倉→広島、宮島
- Day6 広島→松江
- Day7 松江→宮津
- Day8 宮津→京都
- Day9 京都
- Day10 京都→奈良
- Day11 奈良→高野山
- Day12 高野山→琵琶湖
- Day13 琵琶湖→木曽妻籠
- Day14 木曽→静岡
- Day15 静岡→東京
- Day16 東京
- Day17 東京→日光
- Day18 日光→新潟
- Day19 新潟→佐渡
- Day20 佐渡
- Day21 佐渡→山形
- Day22 山形→青森
- Day23 青森→函館
- Day24 函館→洞爺湖
The Samurai Challengeがつくりあげたもの
日本をクラシックカーで縦断する旅は壮大で、まだ見ぬ美しい日本に出会い、歓迎され、感動し、そのご縁に感謝の気持ちが止まない経験と機会となりました。そこには、美しい自然、満開の桜と景色のみならず、地域を愛する人々、その方達との交流、祭りやセレモニー、伝統文化、武道、工芸、美術、食など、地域の独自性と特色が最大限堪能できる機会と経験がありました。参加者自身が得たものは、新しく・多様な価値観に触れ、自身の内面が変わっていくような経験であり、その恩恵は、参加者自身に止まりませんでした。準備や運営に携わってくださった全国の皆さまにとっても、同様の忘れられない機会と経験となりました。事実、沢山のコメントと再訪を望む感謝文を多数頂戴しております。
新潟で晩餐会前の書道交流に参加した生徒さんからのレター
また、ラリーラウンド社代表のリズ・ウェンマン氏は、感謝状で、次の様に表現しています。
“I am writing this letter to you personally with heartfelt thanks for all your efforts to ensure that the classic car rally, the Samurai Challenge 2017 was a resounding success. The participants who came from 13 different countries have told us that it was a spectacular rally and that they enjoyed it immensely. This was a very special rally and one that was being watched by the classic car community around the world. “
“クラシックカーラリー「Samurai Challenge 2017」が大成功を収めることができたのは、皆様のご尽力の賜物であり、心より感謝の気持ちを込めて、個人的にこの手紙を書いています。13カ国から集まった参加者からは、壮大なラリーであり、非常に楽しかったとのお声をいただいております。「Samurai Challenge2017」は非常に特別なラリーであり、世界中のクラシックカーコミュニティが注目しているラリーでした。”
The Samurai Challengeと 増田恵美、岡田邦雄
増田恵美は企画運営実施責任者として、クラシックカー界の第一人者である岡田邦雄氏と共に日本縦断をサポートしました。
増田恵美(企画運営責任者、全国通訳案内士)
増田は、岡田氏と連携し、県警本部、市警への対応と準備を済ませ、宿泊、文化体験イベント、アクティビティ、ランチ、オプショナルツアー、晩餐会等の行程の全てを掌握。24日間のツアー企画、手配、運営、実施の統括、および突発的な現場での調整対応、全国通訳案内士としてフリータイムの京都ツアーガイド業務にも従事。The Samurai Challenge2回目のオファーを直接受けたことをきっかけに、2018年、旅行会社Musubi兼ガイドで独立。
岡田邦雄(顧問、運営責任者)
岡田邦雄氏は、海外ラリー出場経験を持つ国内ラリー企画主催者である。企画準備中は、クラシックカーツーリングの顧問として、ツアーでは、岡田邦雄氏を筆頭に全国のガレージを結び故障車両のケアをしつつ前へ進めて行く連携チームが形成され安全に最後までツアーを完走支援。
The Samurai Challenge 新たな次のステージへ
コロナ感染症が世界を変え、予定していたThe Samurai Challenge 第2回目の企画実施が不可能となりました。ラリーラウンド社がその歴史に幕を降ろしたためです。一方で、増田と岡田は、ラリーラウンド社の創業理念とThe Samurai Challengeで制作したルートマップを受け継ぎ、新たな訪問地域の魅力的資源を再発見し日本を結ぶプロジェクトMusubi Grand Tour Japanをスタートしました。企画・運営には、The Samurai Challengeに帯同した運営責任者経験のある増田と岡田邦雄氏に加え、イギリスから世界基準目線としてリズ・ウェンマン氏にも有識者および監修者として加わって頂くことになりました。The Samurai Challengeの地図以外に新しく訪問する地域のルートデザインは、海外ラリーの見識と参加経験を持つ岡田氏によって制作します。特に、地方に行けば行くほど、誘客が難しいテーマの一つである「交通」手段と導線をあえて、最も楽しめるエンターテイメントに置き換えて、地域の自然や景観、人々との交流を楽しめるルートが選定できることが最大の魅力だと考えます。そして、本来であれば、The Samurai Challengeの2回目開催からは、日本人参加者も募る予定でした。しかしながら、日本人の平均宿泊数の割合が1泊2日、2泊3日が8割を占めるため、短期間でも楽しめるショートコースを全国で作り上げ、それらを繋げた日本周遊コースを造成し、短期・長期のどちらも楽しめるツーリングの実施を将来の目標とし、その第1回目として、Musubi Grand Tour Japan Sr.1- 東京・埼玉・茨城・栃木編-」を開催いたします。世界的パンデミックが終息し、人々が全世界を安心して旅することができるよ うになる事を祈りつつ、未だ見ぬ美しい日本が散りばめられたルート上に、新たな訪問地域の魅力的資源を再発見し、Musubi Grand Tour Japanのチームである地域を愛する皆さまと共に、再び、世界と日本、土地と人々、地域の恵みを感謝と笑顔でむすびます。